2012年03月20日

ICレコーダの耐寒試験

数年前から,各地の森林にICレコーダをつけて,鳥のさえずり時期のモニタリングを開始していますが,その調査での悩みがいくつかあります。
1つは録音の聞き取りが大変なこと,もう1つが寒冷地での録音時間が短いことです。そこで,地球環境基金から助成金をいただき,この問題の解決にトライしました。

今回ご報告するのは後者の寒冷地での録音時間の問題。
この話をしていたら,寒冷地をフィールドとしている足寄研究林の田代さんから,エナジャイザーのリチウム電池が良いよとアドバイスいただきました。また,松田道生さんからは,アルカリ乾電池よりエネループの方が寒さに強いとのアドバイスをいただいたので,この2つでどれくらい持つのかを試験してみました。

ケースには,以前もブログで紹介した保温マグを使いました。

試験地は「どうせなら思いっきり寒いところで」ということで,北大雨龍研究林にご協力いただき,あわせ,うちのスタッフのいる盛岡と東京のBR事務所でも12月中旬より機材を設置し,試験を行ないました。

まずは,調査地の温度から紹介します。
やはり雨龍は寒い。一番寒い時は-25℃を下回りました。でも保温マグをつかったケース内は-10℃を下回る程度で,周囲の気温に影響され,温度は下がってしまうものの,保温マグのケースを使うことで早朝の急激な温度の低下を緩和できました。

気温とICレコーダの温度の変化.gif


そして寒冷地でのICレコーダの電池寿命ですが,朝に2時間,夜に1時間録音をする設定で,エネループ単一で30日強,エナジャイザー単三で30日弱持つことがわかりました。また,気温は雨龍<盛岡<府中の順で高く,その温度差は最大で25℃にもなりますが,それにもかかわらず,電池寿命はそれほど違いませんでした。ただ盛岡のエネループだけ寿命が極端に短く,さらに急に録音できなくなってしまったのですが,その原因はちょっとよくわかりません。

電池寿命.gif


今回の結果から,保温マグは低温を緩和する効果があること,またエネループ,エナジャイザーともに低温に強いことがわかりました。特にエナジャイザーは単三にも関わらず,1か月近く持つので,これから寒冷地の調査には,保温マグ+エナジャイザーの並列設置が,現時点では最良の方法かなと思いました。


posted by バードリサーチ at 11:20| 活動報告 | 更新情報をチェックする
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